お寺の参拝マナー:初めての方が知っておきたいこと
お寺の参拝マナーの要点は、きちんとした服装をする、靴を脱ぐべき所で脱ぐ、静かに話す、仏像と僧侶を敬う、この四つです。初めての方にすべてを求める人はいません。周りを見て、わからなければ尋ねれば大丈夫です。
服装
肩とひざを覆い、体に張りつく服、透ける服、大きな文字の服は避けます。入口で羽織りものを貸してくれるお寺もあります。脱ぎやすい靴ときれいな靴下があると安心です。
入るとき、歩くとき
- 山門で一礼します。
- 敷居を踏まずにまたぎます。
- 本堂に靴を脱いで上がる場合は、周りに合わせます。
- 仏塔は時計回りに回り、右側に見ながら歩きます。
- 声を落とし、スマホは消音にします。
神社との違い
お寺では、音を立てずに合掌します。二礼二拍手一礼は神社の作法で、お寺では手をたたきません。賽銭を入れたら合掌して一礼すれば十分です。
仏像の前で
- 仏像に上がったり、もたれたり、勝手に触れたりしません。
- 床に座るときは足先を仏像に向けないようにします。タイなど東南アジアでは特に重要です。
- 写真はまず案内を確認します。撮影禁止の堂も多く、仏像に背を向けて撮らないようにします。
僧侶に対して
合掌して軽く頭を下げ、あいさつします。先に通っていただき、法要の最中に質問で割り込まないようにします。タイなどの上座部の国では、女性は僧侶の体に触れず、物を直接手渡しません。布や台の上に置きます。
海外のお寺で
- 韓国: 門と本堂に向かって合掌し、半礼をする人が多くいます。本堂の中央の扉は僧侶や儀式のために空けておくことが多いです。
- タイ: 座っている僧侶より頭が高くならないように気をつけ、足を後ろにそろえて座ります。
- ベトナム: 脇の門から入り、祭壇の前で合掌する人が多くいます。
マナーがある理由
お寺のマナーは意味なく生まれたものではありません。お寺は祈りの場であり、僧侶の住まいであり、多くの場合文化財でもあります。静けさは祈る人のため、控えめな服装と靴を脱ぐことは場所への敬意、触れたり撮影したりしない決まりは大切で古いものを守るためです。
案内がないときの良い基準があります。この行動は祈りに来た人や、ここに住む人の妨げにならないだろうか。この問いでたいていの場面は判断できます。
日本政府観光局の案内
- 落ち着いた丁寧な態度 がまず求められます。お寺は神社ほど参拝の順序が厳しくありませんが、祈りの場です。
- 靴: 脱ぐよう求められることがあるので、脱ぎ履きしやすい靴ときれいな靴下を。入口の棚に置くか、用意された袋に入れて持ち歩きます。
- 写真: 撮影禁止の表示に注意し、その場所では撮影しません。
- お線香: 賽銭箱に硬貨を入れて一束求め、火は手であおいで消し、香炉に立てて静かに祈ります。柏手は不要です。
子ども連れ、体の不自由な方と
お寺はおおむね子どもに寛容ですが、事前に伝えておくと安心です。静かな場所だと説明し、礼の仕方を見せ、蓮や鐘など探すものを決めておきましょう。退屈したら少し外に出れば大丈夫です。火や池の近くでは小さな子の手を握ってください。
車椅子や歩行に不安がある方は、できれば事前に確認を。古いお堂には階段や高い敷居が多くあります。椅子に座っても入口にとどまっても構わず、床まで下りる必要はありません。合掌して頭を下げれば十分に敬意は伝わります。
宿坊とテンプルステイ
日本の宿坊は旅行者にも紹介されており、韓国のテンプルステイには寺院案内、参禅、僧侶との茶話、鉢盂供養、礼拝、108拝などの活動があります。
ここではマナーがもう一歩進みます。お寺の日常に加わるからです。早起きをし、控えめな服や用意された服を着て、出されたものを静かに残さず食べ、掃除に加わります。お寺の案内をよく読みましょう。
初めての不安
儀式の最中に入ってしまったら
立ち止まり、後ろや脇で静かに立つか外に出ます。祈る人と祭壇の間を通らないでください。
礼をしなければいけませんか
いいえ。ご自身の信仰で抵抗があれば、静かに立つか頭を下げるだけで構いません。
寄付は必要ですか
たいてい必要ありません。拝観料が必要なお寺もあります。賽銭や志納はお寺の維持を助けます。
僧侶と話してもいいですか
案内所や訪問者向けの催しがあるお寺なら、たいてい問題ありません。よい時を待って合掌してあいさつしましょう。タイなど上座部の国の僧侶は女性と体が触れたり直接物を受け取ったりしませんが、これは戒律であって個人的な判断ではありません。
境内で飲食してもいいですか
掲示と周りの人に従いましょう。お堂の中や近くでの飲食を控えるようお願いするお寺は多くあります。
鞄と帽子は
お堂では帽子とサングラスを外します。狭い場所では鞄を前に持ち、人や物にぶつからないようにしましょう。
御朱印をいただきたいとき
御朱印は参拝の証で、スタンプラリーではありません。先に参拝を済ませ、受付の時間と志納の金額を確かめて、静かにお願いしましょう。
間違えたら
少し間違えることはあります。簡単なお詫びと合掌、軽い礼でどこでも通じます。お寺の方は訪問者に慣れており、来てくれたことを喜んでいます。形より心構えが大切です。
当日のチェックリスト
- 肩と膝を覆う服と脱ぎやすい靴を選びます。
- きれいな靴下とお供え用の小銭を持ちます。
- 門をくぐる前にスマホをマナーモードにします。
- 門の前で一度止まり、周りの様子を見ます。
- お堂に入る前に掲示を読みます。
- 持ってきたものはごみも含めて持ち帰ります。
お堂の中での居場所と動き
お堂の中には目に見えない通り道があります。ご本尊の正面は儀式のために空けておくことが多いので、訪問者は左右に寄るとよいでしょう。畳の縁や敷居は踏まないようにし、人が祈っている前を横切らないようにします。座るときは足を仏像に向けて投げ出さず、正座や横座りにします。お供え物には触れず、落ちているものがあれば近くの方に知らせましょう。話が必要なときは外に出てからにします。
季節と時間を考える
山のお寺は街より涼しいものです。夏は袖なしや短いズボンを避けて薄手の長袖を用意し、冬はお堂の床が冷たいので厚手の靴下があると助かります。紅葉や桜の季節は混み合うので、平日の早い時間のほうが静かです。雨の日のお寺もよいものです。軒先の雨音とともに、人はずっと少なくなります。
法要に初めて参加するとき
法要に加わりたいなら、開始の10分ほど前に着き、後ろか脇に座りましょう。経本を貸してもらえることも多いので、隣の人に合わせて開いてみてください。知らなくても静かに聞いていれば十分です。立ったり座ったり礼をしたりするときは、前の人に合わせます。足がしびれたら静かに姿勢を変えて構いません。初めてだと伝えれば、たいてい親切に迎えてもらえます。
行く前に、合うお寺を探す
すべてのお寺が訪問者を迎える準備をしているわけではありません。ウェブサイトや電話で開門時間や参加できる行事を確かめましょう。大きなお寺には初心者向けの催しや案内の方がいることがあります。
海外の友人と一緒に行くとき
海外の友人を案内するなら、合掌の仕方、靴を脱ぐこと、静かにすることくらいを先に伝えておきましょう。卍の記号がナチスの記号とは違うことも、先に話しておくと親切です。礼を強いず、望むなら一緒に、そうでなければそばで待っていてよいと伝えてください。分からないことは一緒に案内板を読んだり、お寺の方に尋ねたりしましょう。
帰ったあとに
帰ってから、どうだったかを少し振り返ってみましょう。どこが心地よく、どこが落ち着かなかったか、また行きたいかどうかを思い出すだけで構いません。気に入ったら、次は別の時間に行ってみてください。早朝や夕方のお寺は昼間とまったく違います。合わなければ、別のお寺や別の伝統を訪ねてもよいのです。
行く前に練習する
緊張するなら、事前に試すのも一案です。スナヴァのオンライン寺院で境内と本堂を歩き、三拝をし、ろうそくとお香を供える場所を確かめられます。実在のお寺を再現したものではないので、現地ではそのお寺の習慣を優先してください。
出典
- Shrine and temple traditions、日本政府観光局
- Shrine and Temple Visits: Best Practices、日本政府観光局
- Etiquette in Japan、日本政府観光局
- Templestay、韓国仏教文化事業団
- Stupa、ブリタニカ百科事典